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医師

『つながり』が何よりの開業支援に 前勤務先から徒歩1分の地での開業

開 業 日:H23年5月
開業年齢:48歳
標榜科目:泌尿器科、内科
開業形態:ビルテナント

  私が開業を決心したきっかけは、病院勤務医として働いていたときに感じるようになった違和感でした。病院勤務の経験を重ねる中で、次第に予防医学に関心を持つようになり、「心身ともに病気にならない健康づくり」ができないものか、と考えるようになりました。病気には意味があり、病気を絶対に嫌なものではなく、身体からのサインととらえ、その症状が何を伝えようとしているのか考えていく、という姿勢で身体と向き合っていくこと。こんなことを患者さんと一緒に行っていきたくなりました。しかし、病院の勤務医という立場では病院の方針が優先され、必ずしも必要とは思えない検査や手術を進めざるを得ないこともあり、違和感が強まっていきました。
 そんな時、先輩の開業医の先生方からの後押しを頂き、開業を決心。
 開業にあたり、先輩に相談したところ卸業者を紹介されました。現場を熟知している方々であり、開業支援の担当者には何でも本音で相談できたことが、この業者を選んだ決め手となりました。
 また、先輩の先生方からは、開業医の魅力や苦労話など「生の声」を聞かせていただいており、これらもとても参考になりました。特に、移転開業した先生には、新旧それぞれの医院を見せていただき、旧医院の不備を新医院でどのように改善したのか、工夫点を細かく教えていただき、具体的なイメージができてとても参考になりました。
 実際の開業地は、前勤務先から歩いて1分、同じ通りに面したビルテナントです。15年勤務したこの地域に愛着を感じており、患者さんや近隣の開業の先生方についてもよく知っていたため、この物件の話が来たときには迷わず決めました。決めてみたら、ビルオーナーが別の地区で開業されている先生であり、経費面を優遇していただくことができて、非常に助かりました。
 また、開業前に近隣の先生方へご挨拶に伺った際には、「仲間が増えて大歓迎」と多くの先生方から暖かい言葉を頂きました。この地区は特に開業医同士の結びつきが強く、「商売敵」ではなく「仲間」という意識の先生が多いようです。お互いに助け合う風土があるために、開業前は悩みが尽きませんでしたが、開業後は周囲の先生方にも助けていただいていることが多くあります。
 前勤務先ともうまく連携が取れています。前勤務先の外来は完全予約制のため、急患など予約が入らない場合は、すぐに当院を紹介してくれます。逆にCTなどの検査が必要な場合は前勤務先を利用し、お互いの利点を生かしあっています。
 融資ですが、最近医院開業資金の融資を積極的に行っているという地方銀行にお願いしました。交渉した結果、融資を一行だけにすることを条件に金利を下げることにも成功。資金の利用制約がなく、良かったと思っています。
 開業費用の中では、特に内装工事に予想外の費用がかかりました。「日常から離れたリラックスできる空間で元気になっていただく」というコンセプトで、温もりのある素材やインテリア、家具などにこだわった影響です。また、職員の事務的な負担を軽減するため、電子カルテにも費用をかけました。その分エコーを中古にする、レントゲンは開業3か月後に導入してリースにするなどの調整を行っています。
 ちょうど開業予定の2カ月前に東日本大震災が発生。計画停電や資材の調達遅延などの影響があり、開業時期の延期も検討しましたが、暗い話題ばかりだからこそ開業したい、という思いが強くなり、仮に工事が終わらなくても延期せずに開業するつもりで準備を進めました。結果的にはすべて間に合いましたが、診療に差支えない範囲であれば、工事が終了しなくても、患者さんに事情を説明の上、診療を開始してしまう選択肢もあると思います。
 このように開業については、地域の開業医の先生方や患者さん、前勤務先、地元に密着した業者さん、先輩の開業医の先生方など、不思議な「ご縁」に後押しされました。開業に悩みはつきものですが、私の場合、見事に周囲の方々に助けていただきました。様々な人間関係に悩む先生も多いと思いますが、こうした「つながり」さえあれば、これほど強い開業支援はないと実感しています。

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