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ゼネコン業者主導のクリニックビルは要注意

開業日:平成21年4月
開業年齢:36歳
標榜科目:整形外科
開業形態:クリニックモール

 開業前は2年間分院長をしていました。実際に院長業務をしていた関係で、開業後の具体的なイメージができ勉強になりました。その後、開業の1年半位前から、自宅に近い場所で薬卸業者にある開業支援部門にリサーチを依頼していました。整形外科なのでテナント面積、家賃、競合する医院の有無などに注意し依頼していたところ、新たに建築されるクリニックモールの紹介がありました。他の地域でも開業場所候補を見ていましたが、自宅にも近く、エリアを変えて2度の診療圏調査を実施した結果、この場所に開業を決めました。
 融資は、自宅を購入した際のローンがありましたので非常に苦労しました。自己資金もかき集め、融資もなんとか得ることができました。将来、開業を考える方は開業前に自宅を買わない方がいいと思います。自宅のローンがある場合、融資条件は厳しいのが実情です。
 内装工事にも問題がありました。ゼネコンが仕切っているビルでしたので、内装工事の選定にも様々な圧力がありました。先輩開業医紹介の内装業者などにも相談し、最終的にはコンサルタントの紹介業者に依頼しましたが、ゼネコンに対峙できる業者でないと厳しかったと思います。
 消防関係が関わるテナント共有部分の工事ではやはりゼネコンが仕切っていました。その工事の見積もり金額は他業者の2倍以上の金額、驚きました。現場管理手数料という名目で数十万円、という数字が所々に見られ、内容を聞くと「全体の管理を行うのは大変なんだ」という中身のない回答が来ました。そこでクリニックモールに開設する医師で団結して団体交渉を行い、「皆で開設をやめる」というところまで話をしました。減額に応じたので受け入れましたが、ゼネコンのビルはゼネコン丸抱え方式の指定業者の圧力があり、注意が必要です。一人で対応することは無理です。
 宣伝広告は先輩から業者を紹介してもらい、郵便局や役所の封筒を活用しました。医療法に抵触しないよう注意しながらポスティングと新聞折り込み広告も行ないました。若い世代は、新聞を取っていないことが多くポスティングの方が有効だと思います。
 開業後の請求事務は、2年間分院長の実務経験があったためそれほど苦労はしませんでした。ただし神奈川県は審査が厳しいと聞いていたので初めは不安でした。保険医協会に何度も電話で聞きながら対応しました。開業する際は、例え電子カルテやレセコンを入れてあっても保険請求に不安を抱えます。請求方法を知らないまま開業すると、開業後跳ね返って来ます。

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