医師
円滑な雇用管理で診療に専念－主婦パートのすすめ－
開業日：平成19年4月
開業年齢：41歳
標榜科目：耳鼻咽喉科
開業形態：ビルテナント
私は開業して約1年半になりますが、最初から職員は全員主婦のパートさんです。現在は看護師1人、事務4人です。正職員とパートが混在しているとトラブルが多いと先輩開業医からアドバイスがあったのでそうしました。経営も考えながら診療に専念する上で職員同士の円滑な連携は非常に重要なことです。
採用においては人柄を重視しています。そのため医療事務を経験したことがない人でも仕事ができるように電子カルテを導入しました。最初は電子カルテは必要ないと思っていましたが、今は導入してよかったと思っています。看護師は1人だけパートとして雇っていますが、毎日は勤務できません。看護師が休みの日でも点滴や採血はありますので、器具等の準備をするだけでも事務の人ができるようにしています。業務の分担をしっかり行えばパートさんで十分やっていけます。
当初、開業までの期間は半年くらいを考えていましたが、勤務先の上司に退職を申し出たところ1年待ってくれるように言われました。勤務先の状況によっては予定通り開業できない場合もあるので注意が必要です。開業については、自分で色々と勉強した方がよいと思います。開業地も、休日を費やし、いいテナントがないか自分の足を使って探しました。まず、自分が開業したい市の地図を購入し、耳鼻科の開業医がいるところに印をつけ、競合があまりいないと思ったところに足を運んで探していきました。ですから、コンサルタントにもこの辺で探して欲しいという要望を伝えて物件を探してもらいました。
現在開業している場所は、内装を頼んだ業者の紹介です。この場所は最初に頼んだコンサルタントの診療圏調査では、1日せいぜい30人位という結果でした。しかし、内装業者の診療圏調査では1年経てば1日100人は患者さんが来るというものでした。この結果は信じていませんでしたが、近隣で開業している先生の1日平均来院患者数から勘案し、少なくても60～70人位は見込めるのではないかと思ったのが開業地選定の一番の決め手でした。診療圏調査は会社によって出てくる数字が違います。ですから、複数の会社に依頼した方がよいと思います。
内装は、開業した先輩から信頼できると聞いていた業者に依頼しました。その業者は坪30万円でやってくれましたが、坪50万円という業者もありました。また、診療圏調査や物件の紹介、事業計画書の作成などコンサルタントの仕事や職員採用面接にも立ち会ってくれ、私が聞きづらい質問もストレートにぶつけてくれたので非常に助かりました。今でも何か壊れてしまったときはすぐに来てくれるので心強いです。
