歯科医師
開業物件に注意 実は違法建築で立ち退きのリスクも
開業年齢:
標榜科目:歯科
開業形態:ビルテナント
具体的な開業は1年前に決意し、物件のリサーチを始めました。歯科材料業者にも相談し、自宅からも近く立地的にもよいテナントの紹介を業者から受け、実際に仮予約を行いました。オープンに向け建築士と図面を確認し、内装業者とも調整を行い、公的金融機関の融資も問題なく承認され、着工するところまでスムーズに進んでいました。偶然にも知人の建築士にテナントを見てもらう機会があり、その際、明らかに違法建築物件だと指摘され、登記簿謄本で用途の確認をするようアドバイスされました。調べてみると私が開業しようとしていたテナントは、登記簿謄本上、「駐輪場・駐車場」となっていたのです。もしあそこで開業していたら、誰かから違法建築の場所で開業しているとクレームがあった場合、法律的には立ち退かなければならないことも確認しました。施行直前まで行って白紙に戻ってしまいましたが、幸いにも融資先の了解も得られ、今の場所で再スタートすることが出来ました。その物件は、確かに周りのビルよりも1階高かったのですが、紹介してくださった歯科材料業者も気付いておらず、また、開業物件としてネット上に広く紹介されており、違法建築の物件かどうかは素人で判断できるものではありませんでした。私は、これから開業を考える方には、建築士に客観的に物件を診断してもらうことをお勧めします。
また、宣伝広告では、ポスティングチラシ、新聞折り込み広告で内覧会の紹介を行い、3日間実施した結果350人が来場して下さいました。非常に効果的だったと思います。
開業後のストレスとして、近隣の同業者の問題があり、もともと過密なところに複数の新規参入があったのです。しかし、今では都心部はどこでも同じ状況で、駅前でなくても歯科医院は非常に多くなっています。どこで開業するにしても、開業場所を決めたら動じることなく経営をして行く覚悟が必要だと感じています。