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開業事例

歯科医師

開業準備はトラブルだらけ でもイメージ戦略で最大限にカバー

開業日:H22年11月
開業年齢:40歳
標榜科目:歯科
開業形態:ビルテナント

 勤務先の待遇が悪化したのをきっかけに開業を決意、しかし開業に向けてはトラブルだらけでしたね(笑)。勤務先を辞める際も揉めてしまい、なかなかうまくはいかないものだと痛感しました。
 実はこの開業場所は第一候補ではなかった。もう一つほぼ決まりかけていたテナントがあったのですが、突然大家が貸すのを止めると言い出したのです。勤務先にも辞職を伝え、内装業者にも内見をしていただいた後だったので焦りましたね。本当に一つ一つ確認しながら準備を進めないと怖いなと思いました。今開業している場所は駅から離れていて、地域的に車社会なので駐車場の確保は必須でした。また1階ということも絶対条件だった。前回のトラブルがあってから、縁があって一般店舗が閉店した情報を得ましたので急いで押えました。
 スタッフにも恵まれなかったですね。受付の職員は患者の予約を複数断っていたし、衛生士は患者対応がひどかった。郊外という地域柄、口コミが広がりやすい地域でもありましたので最初のうちは集患に苦労しました。勤務しながらの開業準備でしたから、とにかく時間がなくスタッフ採用が後手に回ってしまった、これは大きな反省点です。融資でも苦労しました。市が実施している融資制度があり、市が契約している税理士が計画書の作成を行ってくれるということでしたので安心していたのですが、その税理士の対応がひどかった。完全に“上から目線”、最終的には“ほったらかし”にされました。結局その融資制度は利用せずにファイナンスを利用して運転資金などに充て、開業準備がなんとか進んだのです。
 開業後は確かに苦労やストレスは多い。だけどそれはすべて自分の責任になるという点では勤務医時代と比べてやりがいを感じています。開業の際は様々なトラブルを抱えましたが、自分のこだわりで医療機関の“色”を決めることができ、それが口コミに繋がる。現在は経営も順調ですが、それは何より口コミのおかげ。郊外での開業は良くも悪くも口コミが生命線です。しっかり患者と向き合えば、その噂がすぐにお母さんたちのネットワークに乗る、やはりママの繋がりというのは非常に強いものです。その点は開業前から認識がありましたので、内装で他の医院にはない工夫を凝らしました。待合室にキッズスペースを用意しているのですが、同様のキッズスペースを診察室にも配置。子供連れでも気軽に受診できる点をアピールしています。また待合室にベビーベッドを置きました。開業してから今まで数回使われた程度ですが、開業前から使われないだろうなとは思っていました。でも“子どもに気を配っている”PRになると考えた、お母さんたちにそういう心遣いを認識していただければ集患に繋がると思ったのです。とにかく居心地のいい場所という点に配慮、天井はただでさえ歯科医院に来て緊張してしまう患者に配慮し暖色系の色を使っています。
 これから開業される先生方にアドバイスができるのだとすれば、勤務医時代から保険点数は学んでおくべきだということです。私は勤務医時代から開業を見据えて診療報酬について勉強していましたが、知り合いの話では患者は多いけど大赤字に陥っている、結局何を算定していいのかわかっていない状況なのです。開業直後はただでさえ患者が集まらず実入りも少ないわけですから、請求漏れは致命的になる点だけは注意した方がいいと思います。

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