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開業事例

歯科医師

商業用大店舗-前の店舗の残骸はどこが整理する?

開業日:平成20年12月
開業年齢:40歳
標榜科目:歯科
開業形態:ビルテナント

 物件は、材料屋や内装業者に頼んで2~3年かけて探してもらい、駅前の大型店舗の2階が空いているという情報があり、美容院の経営者、眼科医、耳鼻科医も見にきているということでしたので一番先に契約を申し入れました。物件を決めるにあたっては、人通りがどうか、家賃はどうか、近隣の歯科の数など調べ、自分で現地に何度も足を運び決断しました。
 診療圏調査は歯科業者に頼みましたが、あまり役にたたなかったと思います。朝・昼・夜などの時間帯による人の流れの調査が出て来ない。例えば、実際開業した場所は、昼は老人や主婦層も多いのですが、そういう具体的な数値が調査には出てない。診療圏調査は参考程度だと思います。融資を受けた金融機関からも調査はそんなに当てにしない方がよいと言われた程です。
 開業資金は、利率の低い銀行で自宅を担保に借りました。返済のことを考えるとなるべく早い時期に開業した方がよいと思っています。
 内装は、この物件を探した業者に依頼しましたが問題がありました。前の店舗で使用した机や椅子などの残骸が多く残っていたのです。前の店舗業者の契約がしっかり結ばれていなかったようで、ほとんどの物が残されていた状態でした。この残存物の処理費用については当初、店舗側が負担するという報告を内装業者からも受けており、問題にしていなかったのですが、話が進むうちに撤去代金を支払うよう店舗側の工事業者から言われ驚きました。後で友人に聞くと大型店舗ではよくあることのようで、店舗側が全額負担してスケルトン状態にしたり、撤去費用は新たな借主が負担したり、中にはお互いが折半する例もあるということでした。店舗側の工事業者の見積もりでは数百万とあまりにも高額なものでしたので、内装業者に工事業者を紹介いただき数十万円で撤去してもらうことになりました。結局は私が負担することになったのです。店舗側の工事業者は200万円近い金額でしたので、業者によってこんなに違うものかと驚きました。ここで数百万円違えば、資金計画自体が崩れてしまう危険もあります。  大型店舗に限らず、他の業種が使用していた物件に入る場合は、残っている什器備品や機器類などの残存物について、どちらが処分費用を負担するかという確認は非常に大事だと思いますので注意した方がよいと思います。

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