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開業事例

歯科医師

設備は必要最低限で開業することが大切

開業日:平成19年3月に
開業年齢:36歳
標榜科目:歯科
開業形態:テナント

  開業を考えたのは、勤務医のままだと、歩合のため退職金や雇用継続の保証がないなどの不安が大きかったからです。実際はローンの返済のことを考えると、もっと早い年齢で決断していたほうが良かった思います。
 歯科開業を考えると、テナントの条件として、床を上げるので、天井をある程度高くしなければならない点などを考慮しなければなりません。不動産屋の紹介では、そういった条件を満たす物件が少なく、さらに坪単価を高く見積もられている感じがしました。また、紹介された物件が私の構想とかけ離れていたということもあり、不動産屋からの紹介はやめました。結局、現在の開業場所は、勤務医時代から付き合いのあった歯科治療材料業者が開業支援も行っていたため、そちらでお世話になりました。税理士にも診療圏調査などで相談に乗っていただきました。
 融資は国民生活金融公庫をメインに、ノンバンク系のデンタルローンも活用しました。自己資金は、開業前に自宅も構えたため700万円しか出せなかったので、利率が高という難点はありますが、デンタルローンは銀行よりも借り入れがし易いので良かったと思います。やはり自己資金が少ないと借入金が多くなるので、自己資金は出来るだけ用意したほうがいいと思います。
 また、自宅から5分と近い場所で開業でき、通勤時間がかからないということも良かったと思っています。通勤時間が短い分、診療時間を長く設定することができました。駅前に開業しなかったのは、既に歯科医院が過密状態であり患者も流動的であると思ったからです。それに対し、住宅街での開業は、評判がよければ固定患者が増えるメリットがあると思ったからです。また、クリニックモールやクリニックビルでの開業は、家賃が高いこともありますが、自分だけの努力ではどうすることも出来ないリスクがあります。他の医院の評判が悪いと、モールやビル自体に患者が来なくなるなどのデメリットがあると思っています。
12月に開業したのは税金対策です。開業費用などで赤字となり所得税の還付となるメリットがあります。また宣伝広告については、開業の内覧会、折込広告が有効でした。広告費の総額は50万円未満です。
やはり、少しでも必要で無いと思う器機は、開業時に購入しないことが大切だと思います。レーザーなど、コストを掛けても回収がそれほど期待できないような機器は、後から導入を検討されてもよろしいかと思います。

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